ポリエステル染めの注意点
ポリエステル染めは130度の高温で、圧をかけながら染めるので、生地にとってはリスクの高い染めとなります。
このコラムでもポリエステル染めは縮みとしわが出ますよ~とお伝えしていますが、それ以外にもいくつか注意点がありますので、画像とともにお伝えしたいと思います。
まず付属品についてです。
プラスチックのボタン類など取り外せるものは取り外させて頂きます。これは破損や変形、着色を防ぐためです。
取り外せない付属品はそのまま染めさせていただきますが、特に金属の付属品は表面の状態が変化したり、白い粉のようなものが付着することがあります。
例えばこちらをご覧ください。
全体はきれいな青に染まりましたが、金属部分はまだらに白くなっています。
削って取れる場合もありますが、塗装がはげたりするので、染める前の状態とは変わります。
また、裏地に使われている生地は薄くて繊細なものが多く、縫製の仕方や生地の状態によっては、裂けたりほつれが出ることがあります。
染める前にほつれが心配な箇所は補強することもありますが、染める前には全く問題ない箇所がほつれたり、補強していても破けてしまうことがあります。
当店ではお直しサービスを行っておりませんので、万が一このような状態になった際には、心苦しいのですが、多くの場合そのままお渡ししておりますので、予めご了承ください。
特に裏地はどのような縫製が行われているかが表からは見えないため、思わぬ結果となることがあります。
特に縫いしろが狭い場合、染色中に水にぬれた状態で引っ張られることにより糸が抜け、生地がほぐれてしまうことがあります。
ポリエステルの裏地は比較的強度がありますが、キュプラやレーヨンは水にぬれると、特に強度が弱まります。
ポリエステル染めにはリスクがあるのは事実です。
事前にリスクを含めたご説明の上、ご同意いただいてから作業をしておりますので、ポリエステル素材で染め替えしようか迷われているものがありましたら、お気軽にご相談ください。
当店ではポリエステル素材も色染めが可能です。
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