ポリエステル素材も染められます。
ポリエステルは耐久性、速乾性に優れ、アウターやスポーツ衣料などに用いられることが多い素材で、現在ポリエステルの使われた洋服はたくさん出回っています。
Re:colorではポリエステル素材のものも染め替え可能です。
もちろん、黒染めだけでなく色染めにも対応!
ですが、ポリエステルは130℃の高温・高圧で染めるため、生地にはそれなりのリスクがあります。
主なリスクはシワと縮みです。
上の事例はポリエステルが55%、ナイロン38%、ポリウレタン7%のスプリングコートです。
縫製部分が縮んでいるので見た目はくしゃっとなっていますが、記録を見ると着丈は1センチしか縮んでいません。身幅、袖丈は変化なしです。
(恐らく染め替え後のものは伸ばしながら測ったのだと思います)
ポリエステルが55%しか含まれていないので、縮みは少なく済んだのかもしれません。
上の事例はポリエステル100%のワンピースです。
やはりシワが出ています。特に下の切り替え部が強く出ています。
こちらは着丈が4センチ縮みました。身幅・袖丈は変化があまりありませんでした。
当店ではプレスのサービスはしていないため、染め上がりの状態でお届けしています。
シワが気になる場合には、クリーニング店などでプレスをしてもらうときれいになります。
生地自体の縮みは直りませんが、プレスをすることでシワは伸びるので、染め上がり直後よりは元に近くなるかと思います。
プレスをすると新品のようにきれいになりました!
ちなみに、染める前はこちら。
よく見ていただくと分かるとおり、ブランドタグや裏地の色も変わっています。
始めはグレーだったタグは紺色に、薄いベージュだった裏地はアイボリーになっています。
これは、タグはポリエステルだったため染まり、別素材の裏地は、元の色が落ちたためです。
ポリエステルは素材の中で一番高温で染めるため、他の素材が混ざっているとその素材の染料は落ちてしまいます。
この際、完全に落ちて、ほとんど白に近いような色になる場合もあれば、元の色とは違う色に変色することもあります。
例えば元は黒だったものがオレンジっぽくなることもあります。
縮み幅は以下の通り。
着丈:56→51→プレス後52.5
身幅:37→36→プレス後36.2
袖丈:56.5→53プレス後55
染め替え前とプレス後を比べると最大で6%縮んでいます。
着丈が100センチあるものだと、6センチ縮むということですね。
ポリエステル染めの場合、糸も染まるので色を大きく変えた場合も自然に仕上がりますが、縮みは必ず出ると考えてゆとりのあるものをご依頼ください。
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